2015年07月11日

椅子のある店なのに、「立ち食い」の看板を掲げているのはなぜか?


そば・うどん店や酒屋の角打ちのような、
「立ち食い」「立ち飲み」の歴史は結構古い。

日本における“立ち”の起源は、
江戸の屋台だと言われる。

そば、酒、寿司、天ぷらが、
“立ち”の屋台で供されていた。

その文化が見直され、いまやブームのようになっている。

フレンチ・イタリアンの立ち食いが話題となり、
ステーキ店や焼肉屋が大盛況である。

新規で開店する居酒屋や寿司屋にも
“立ち”の形式が増えている。

“立ち”にすることで店舗面積が少なくて済み、
経費が節約できる。

しかも、ひとりの客が占めるスペースが小さく、
たくさんの客を入れることができる。

また、客の滞在時間が短くなるので、回転率も高くなる。

経費が掛からない分、料理や酒を安く提供できるので、
アピール力も高い。

客からすれば、“立ち”の看板があることで、
かなり敷居が低くなる。

つまり、気軽に“立ち寄る”ことができるのである。

さて、話が変わるが、
こうした店に行って、気になることがある。

“立ち”のはずなのに、なぜか椅子がある店。
結構たくさん存在する。

大多数の人は気にしないだろうが、
考えてみると不可解ではないか。

以前、どこかの店で聞いた記憶がある。

「お客さんに椅子が欲しいと言われた」。

あまりにも単純。あまりにも素直。
客の要望にあっさりと応えてしまった結果なのである。

だが、他の店も同じ理由かというと、そうでもない。

私が経験上知っている理由を挙げてみる。

1.女性や高齢の客を気遣い、一部に椅子を置いたら、
 他の客もその席ばかりに座るようになったので、
 すべてを椅子席にした。

2.立ち食いにすれば、客がたくさん入り、
 回転率も上がると考えたが、
 思ったほどではなかったので、
 サービスを向上する意味で、椅子を置いた。

3.最初から椅子はあるが、一部を取り払い、
 “立ち食いブーム”に乗っかった。

4.椅子はあるが、小さな店なので、
 安くて気軽な雰囲気をアピールするために、
 “立ち飲み”という看板を出してみた。

5.古くからの常連さんが高齢化したので、
 座れるようにした。

このように理由はさまざまで、
決まった答えはないようだ。

いずれにしても、椅子があるのに
堂々と「立ち食い」の看板を出しているのは、
非常に興味深い。






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posted by 佐藤きよあき at 09:05| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする