2015年09月06日

戦略か? 冗談か? 「チャーハン付焼飯」の集客力とは?


京都・丸太町に、
「チャーミングチャーハン」という中華料理店がある。

店名からもわかるように、
チャーハンがいち押しの店である。

どれほど押しているかというと、
定食以外の全メニューを+200円で、
「チャーハン付」にできる。

醤油ラーメン、チャンポン、焼きそば、野菜炒め、
ニラ玉炒め、ホイコーロ、餃子、シューマイなどに、
たった200円を足すだけで、
チャーハン付になるのである。

非常に良心的である。

この店は数年前からあることで話題となり、
全国から客がやって来る。

なぜ、わざわざ遠くからやって来るのか。
チャーハンが特別に美味しいのか。

失礼ながら、絶賛するほどではない。

では、なぜ話題になるのか。

実は、メニューに秘密がある。

定食以外の全メニューに、
「チャーハン付」があると書いた。

そこで、中華料理店のメニューを想像してみて欲しい。

麺類や一品料理だけではない。
当然、ご飯ものもある。

中華丼、麻婆丼、天津飯……。

そう、これらのメニューにも
「チャーハン付」と書かれている。

ご飯にご飯。
注文する人はいるのだろうか。

そして、忘れてはならない中華メニュー
“焼飯(やきめし)”。

このメニュー表に、ハッキリと書かれている。

『焼飯(チャーハン付○○円)』。

このメニューが、大きな話題となったのである。

焼飯とチャーハンは違うものなのか。
いや、まったく同じである。

なぜ、漢字の“焼飯”とカタカナの“チャーハン”
という表記が混在しているのかは謎だが、
このメニューを注文すれば、
チャーハンが2つ出てくるのである。

これはもう、笑うしかない。
話題にならないはずはない。

ブログやSNSで拡散され、
テレビでも紹介されるようになった。

この店を初めて知った時には、
一時的なブームで終わるかもしれないと感じたのだが、
その後も繁盛し続けている。

その秘密は、やはりメニューにあった。

+200円でチャーハン付にできるのは、
非常にお得感がある。

ひとりなら、一品料理に+200円で腹一杯になる。

グループで行けば、一品料理をいくつか注文し、
それに1つ2つチャーハンを付ければ、
シェアして食べることができる。

この店は出前も多いのだが、
同じように家族で分けるためにチャーハン付を頼むと、
かなり安く済ませることができる。

このお得感にファンがつくのは納得である。

また、この店の“チャーハンアピール”に、
天才的なテクニックを感じてしまう。

定食以外のすべてを「チャーハン付」にできるのなら、
メニュー表の隅に「+200円でチャーハン付にできます」
と書けば良いのである。

だが、そうはせず、料理名のひとつひとつに
「チャーハン付○○円」と書いている。

メニュー表を見た人を驚かせるのである。

「なんじゃ、これ?」と笑いが起こるだろう。
「どれだけ、チャーハン押しなんだ?」と思うだろう。

その強烈なインパクトは、
片隅の一文では絶対に出し得ないことである。

店名の「チャーミングチャーハン」。
メニュー表の「チャーハン付○○円」。

ここまで徹底したのは、お見事である。

「チャーハン専門店」としなかったことも、
センスの良さではないか。

驚きと笑いで集約するこの店は、
まさに“チャーミング”である。





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posted by 佐藤きよあき at 10:31| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする