2016年01月27日

深夜の4時間しか営業しない中華料理店に、なぜ人は集まるのか?


営業時間、午後9時〜午前1時。
深夜の4時間のみ店を開ける中華料理店がある。

酒呑み客を相手にしているのではなく、
しっかり食事としての中華料理を食べてもらう店である。

なぜ、昼でもなく、夜でもなく、深夜なのか。

残業で遅くなって、晩飯を食べていない人。
遊んだ帰りで、小腹が空いた人。
夜勤に備えて、腹ごしらえする人。

そんな人たちが集まってくる。

住宅街なので、深夜には灯りも少なく、
辺りは真っ暗。

その店だけが明るく輝いており、
暗い道を歩いてくると、
ホッと安心する場所となっている。

明るさに心を解きほぐされた瞬間、
美味しい匂いが漂ってくる。

もう、入らずにはいられない。

中に入れば、深夜にも関わらず、
席は8割ほど埋まっている。

人気のない暗い通りを歩いてきた人は、
緊張がほぐれ、まだ食べてもないのに、
店に愛着を感じてしまう。

この店は温かい。

深夜営業ながら、ラーメンや定食の種類が豊富で、
がっつりと食べられる。

寝る前に腹一杯食べるのは、身体のためには良くない。
罪悪感さえ持ってしまう。

だが、この店はそのことを忘れさせる。

明るい光で、店内はまるで昼時。
客の多さもそう感じさせる要因である。

腹を空かせた人には、まさに天国。
美味しそうなメニューに、冷静ではいられない。

深夜のみの営業は、ライバルが少ない。
また、どんな時間帯にも、腹を空かせた人はいる。

明かりを灯すだけで、人びとは集まってくるのである。

   




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posted by 佐藤きよあき at 15:00| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月25日

金で“地位”が買える、「戒名」の不思議。


人が亡くなると、仏の弟子となり、
新たな名前を授けられる。それが「戒名」。

そう思われているのだが、本来は違う。

生前に仏門に入り、戒律を守り、
仏道修行を行うと誓った出家者にだけ
授けられる名前が「戒名」である。

いつの頃からか、故人専用の名前として、
つけられるようになった。

「戒名」には、なぜか“位(くらい)”が存在する。

仏の世界では、生前の身分の上下や
精進・報恩の多少に関係なく、
すべての人が平等である、と説いている。

なのに、“位”が存在するのはなぜか。

仏教界曰く、「生前、菩提寺との関係が深く、
大きく貢献した者には高い位がつけられる」。

つまり、信仰心が強く、仏を敬い、尽くしてきた者は、
亡くなってから高い地位につくことができる、
ということか。

それなら、納得もできる。

だが、それは大昔の話。
いまは、「お布施」という名の戒名料があり、
しかも相場が決まっている。

それだけではなく、つける“位”によって価格は上がる。

【信士(しんし)・信女(しんにょ)】:30〜50万円。

【居士(こじ)・大姉(だいし)/
 院信士(いんしんし)・院信女(いんしんにょ)】:
50〜80万円。

【院居士(いんこじ)・院大姉(いんだいし)】:
100万円〜。

“位”は僧侶が選ぶのではなく、
生前の本人や親族によって選ばれ、高い金を出せば、
高い“位”が買えるのである。

例え悪どい商売で儲けた金であっても、
仏教界は高い“位”を用意してくれる。

まさに、「地獄の沙汰も金次第」。

こんなことは、許されるべきではない。

仏の世界の平等は、“戒名ビジネス”によって、
いとも簡単に崩壊したのである。

そんな不透明な世界に疑問を持つ僧侶も現れ始めている。

お布施があまりにも高額なことに異を唱え、
安く授ける“サービス”を始めた僧侶もいる。

曖昧な金額のお布施を定額制にした葬儀社もある。

多くの関係者が、新しい道を切り拓こうとしている。

それでもまだ、戒名には“位”が残っている。
この根本を改めなければ、
仏教そのものが廃れてしまうのではないか。

   




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posted by 佐藤きよあき at 14:52| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月20日

スマホで実現する“失敗のない農業”は、本当に楽しいのか?


少子高齢化やTPPによって、
日本の農業環境は非常に厳しい状況にある。

これまでと同じやり方では、日本の農業は廃れる一方で、
若者の新規就農も期待できない。

農作業の効率化や技術の向上を図るとともに、
付加価値の高い農産物を作らなければならない。

つまり、手間ひまを軽減し、
より高く売れるものを作り出す必要がある。

農業の達人と言われる人たちは、
積み重ねた経験と勘によって、独自のノウハウを確立し、
高級品とも呼べる作物を生み出している。

彼らのやっていることを経験の浅い若者でも
マネすることができるようになれば、
新規就農も容易になるのではないか。

この難題を解決する手立てがある。

『スマホ農業』。

わからないことがあれば、すぐにスマホで調べて、
その場で対処しようというもの。

そのために生まれたシステムが、
インターネットを活用した農業支援サービス
「農業クラウド」。

センサで計測した、気温・降水量・土壌温度や
スマホで入力した作業記録、
作物の写真などをデータセンターに蓄積し、
関係する誰もがパソコン・スマホで
確認できるようになっている。

データセンターで収集したデータを分析し、
次の作業、生産計画に活用する。

これにより、労働効率・生産性の向上、
後継者の育成などが容易になる。

さらには、熟練の農家だけが持つ技術を
後継者不足で途絶えさせることなく、
若い新規就農者に継承することができる。

また、こうした情報を若い農家同士で共有することで、
経験と勘だけに頼っていた農業を
改革することさえできる。

極端なことを言えば、素人でも熟練者と同じように、
作物を生産できるようになるのである。

農業のIT化がもたらす効果は、
計り知れないものがある。

だが……

システム化された農業が生み出す、高付加価値作物。
スマホを見れば、問題解決。

はたしてそれは、楽しい農業なのか。

「農業は苦労ばかりで、楽しくはない」と、
農家の人は言うかもしれない。

田畑を耕し、土づくりから。
失敗を繰り返し、美味しい作物ができた時の喜び。

そんなものは、もう不要な時代なのだろうか。

後継者不足やTPP問題に打ち勝つためには、
農業のIT化は必要だろう。

だが、作物を育てる苦労や収穫の喜びを
忘れてはいけないのではないか。

それが、農業の楽しさなのではないのか。

   




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posted by 佐藤きよあき at 15:19| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする