2015年07月14日

謎のコンビニ「ナイトショップ・いしづち」の魅力とは?


「ナイトショップ・いしづち」は、
愛媛県発祥のチェーン店で、西日本各地に点在している。

各店で調理する手づくり弁当と
大きなおにぎりが“売り”である。

食品や日用品、雑誌なども売っているので、
“コンビニ”に分類されているが、
実は「コンビニ業態」が確立する以前から
営業しているので、“コンビニ”とは謳っていない。

その代わり、「ナイトショップ」という名がついている。

その名からも想像できるように、
深夜営業をメインにしている。

現在のコンビニのように、
“夜も開いている”“24時間営業で便利”
という意味のナイトショップではない。

若い男性がそっと訪れ、
欲求を解消するための道具を買いに来る店である。

そう、エロ本やエロビデオである。

昼間は普通のコンビニなのだが、夜は少し趣きを変える。

夜の「いしづち」を解説してみよう。

人通りの少ない深夜の街の片隅に、
静かに明かりを灯す店がある。

店の奥には、エロ本やエロビデオが並ぶ棚。

静かに訪れた男性客がしばし棚を眺め、
好みの商品を選ぶ。

決めた商品を手に持ったまま、足早に歩きながら、
菓子やカップラーメン、おにぎりなどをサッと手にして、
レジへ。

「○○円になります」と言われ、無言で金を差し出し、
また足早に店を出る。

これが、深夜の「いしづち」で繰り返される光景である。

だが、この光景に違和感を憶える人もいるだろう。

「いまどき、そんな店があるのか?」。

そう思うのは当然である。

街はずれの国道沿いにある、男たちのワンダーランド。
エロ本・エロビデオばかりを売る店。

今はほぼ絶滅したが、
20年前、いや10年前までは確かに存在していた。

「ナイトショップ・いしづち」は、
そんな店を兼ねているのである。

「兼ねていた」ではなく、「兼ねている」。

昼間は普通のコンビニ、
夜は“エロの館”として健在なのである。

だが、ネット時代には不要な存在。
わざわざ店に出向いて、
恥ずかしい思いで買う必要もない。

「いしづち」も時代の流れには逆らえず、
次々に閉店に追い込まれていった。

ところが、数店舗だけだが生き延びている。

チェーン店本部も廃業したので、看板をそのまま、
独自経営で営業を続けているのである。

本来なら、別のフランチャイズと契約したり、
看板をつけ替えて個人で営業するのだが、
「いしづち」たちはそうしなかった。

看板への愛着なのか、仲間意識なのかはわからない。

さすがに、エロ本・エロビデオは売れないので、
弁当とおにぎりをメインにした
“コンビニ”として営業している。

私は何店舗かを見ているが、
正直なところ「よくこれで潰れないなぁ」と思う。

大手コンビニに慣れた眼で見ると、
名前もふくろうのマークも、店の雰囲気も、
すべてが垢抜けない。

店内も煩雑で、田舎の何でも屋を思わせる。

メイン商品である弁当やおにぎりも、
昔の“おかん”が作るようなものである。

旨そうではあるが、お洒落という言葉とは無縁である。

棚に並んでいる日用品なども、
いつから置かれているのかと思うほど。
品数も少ない。

エロ本・エロビデオも売れ残りなのだろうが、
いまだに棚に並んでいる。

こうなると、ダサいとか古くさいという感情はなく、
哀愁を感じてしまう。そして、どこか懐かしい。

タイムスリップしたかのような、不思議な感覚になる。

「いしづち」は、住宅街にある。

もし近所にあれば、ふらっと立ち寄ってしまうだろう。

ひとり暮らしなら、弁当と飲み物を買いに行くだろう。

普段は大手コンビニを利用していても、
週に何回かは「いしづち」へ行ってしまう。

そんな存在なのではないか。

本当に「いまどき?」な店である。

ぜひ、一度見て欲しい。
消滅する前に、体験して欲しい店である。






人気ブログランキングに参加しています。
1クリックをお願いします。


ブログランキング



posted by 佐藤きよあき at 16:03| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/422351489
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック