2016年01月20日

スマホで実現する“失敗のない農業”は、本当に楽しいのか?


少子高齢化やTPPによって、
日本の農業環境は非常に厳しい状況にある。

これまでと同じやり方では、日本の農業は廃れる一方で、
若者の新規就農も期待できない。

農作業の効率化や技術の向上を図るとともに、
付加価値の高い農産物を作らなければならない。

つまり、手間ひまを軽減し、
より高く売れるものを作り出す必要がある。

農業の達人と言われる人たちは、
積み重ねた経験と勘によって、独自のノウハウを確立し、
高級品とも呼べる作物を生み出している。

彼らのやっていることを経験の浅い若者でも
マネすることができるようになれば、
新規就農も容易になるのではないか。

この難題を解決する手立てがある。

『スマホ農業』。

わからないことがあれば、すぐにスマホで調べて、
その場で対処しようというもの。

そのために生まれたシステムが、
インターネットを活用した農業支援サービス
「農業クラウド」。

センサで計測した、気温・降水量・土壌温度や
スマホで入力した作業記録、
作物の写真などをデータセンターに蓄積し、
関係する誰もがパソコン・スマホで
確認できるようになっている。

データセンターで収集したデータを分析し、
次の作業、生産計画に活用する。

これにより、労働効率・生産性の向上、
後継者の育成などが容易になる。

さらには、熟練の農家だけが持つ技術を
後継者不足で途絶えさせることなく、
若い新規就農者に継承することができる。

また、こうした情報を若い農家同士で共有することで、
経験と勘だけに頼っていた農業を
改革することさえできる。

極端なことを言えば、素人でも熟練者と同じように、
作物を生産できるようになるのである。

農業のIT化がもたらす効果は、
計り知れないものがある。

だが……

システム化された農業が生み出す、高付加価値作物。
スマホを見れば、問題解決。

はたしてそれは、楽しい農業なのか。

「農業は苦労ばかりで、楽しくはない」と、
農家の人は言うかもしれない。

田畑を耕し、土づくりから。
失敗を繰り返し、美味しい作物ができた時の喜び。

そんなものは、もう不要な時代なのだろうか。

後継者不足やTPP問題に打ち勝つためには、
農業のIT化は必要だろう。

だが、作物を育てる苦労や収穫の喜びを
忘れてはいけないのではないか。

それが、農業の楽しさなのではないのか。

   




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posted by 佐藤きよあき at 15:19| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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