2017年04月01日

料理の写真と実物がまったく違うのに、なぜ「ガスト」は集客できるのか?


ファミレス「ガスト」のテレビコマーシャルや
ポスター、メニュー表では、
実に美味しそうな料理が紹介されている。

だが、期待して注文すると、そこに運ばれてくる料理は、
写真とは似て非なるもの。

このことはネットでもよく話題になる。

“愕然とする”という表現が大袈裟ではないほどの
別物が提供されるのである。

私も一度、あまりにも粗末なものが出てきたので、
クレームを入れたことがある。

だが、その後改善されている気配はない。

なのに、ファミレス業界では、
ダントツNo.1の地位を保っている。

なぜ、そこまでの集客力があるのか。

圧倒的な美味しさを提供しているのかというと、
決してレベルは高くない。

サービスが優れているのかというと、
パートとバイトで賄っているので、
必要最低限でしかない。

集客できる秘密は、
「メニュー構成」と「店舗数」にあると、私は見ている。

ファミレスの事業規模の上位は、
「ガスト」「サイゼリア」「ジョイフル」「ココス」
「デニーズ」「バーミヤン」「びっくりドンキー」
「ビッグボーイ」「ロイヤルホスト」といったところ。

その中で、和食と洋食が混在した、
昔ながらのファミレスは、
「ガスト」と「ジョイフル」しかない。

他は、パスタ、ピザ、ハンバーグ、
中華などに片寄っている。

和洋の混在は、客層の幅を広げる。
つまり、小さな子どもからお年寄りまでが、
一緒に利用できるのである。

昔はこのタイプのファミレスばかりだったが、
戦略としてはターゲットを絞り込んだ方が、
集客力が高くなるので、
メニューも絞り込まれるようになった。

その結果、世の中には専門店が増えた。

「これが食べたい」と思えば、その専門店に行けば良い。

だが、食べることは“ルーティン”でもある。
好みに関わらず、毎日食べなければならない。

食べたいものが浮かばなければ、
“適当な店”を選ぶことになる。

それが、「ガスト」である。

和洋があり、日替わりランチも安い。
サラリーマンには助かる存在である。

また、女性ウケするサラダの種類も多く、
おしゃべりに最適なドリンクバーも充実している。
デザートも多い。

子ども向けには、
キッズメニューやおもちゃがもらえるセットもある。

平日午後3時以降は「ハッピーアワー」として、
アルコール類が249円(税抜き)となり、
つまみも199円(税抜き)と299円(税抜き)が
揃っている。

とにかく、メニュー構成がきめ細かい。

これほど幅広い客層に対応したファミレスは、
他にないのである。

そして、集客できる大きな要因のもうひとつが、
店舗数である。

全国で1,357店(平成29年2月28日現在)と、
圧倒的な数である。

店が多いということは、何を食べようかと迷った時に、
すぐそこに店があるということである。

身近にあって、手軽に利用できる。
その利便性が、「ガスト」の強みである。

言い方を変えれば、他に適当な店がないから、
仕方なく利用しているのである。

「ガスト」を批判しているのではなく、
それが「ガスト」の役割になっているのではないか
と考えている。

もし、似たようなメニュー構成の「ジョイフル」が、
店舗数を急激に増やすことができれば、
No.1の座は奪われるかもしれない。

だが現状では、料理写真と実物が違うと知っていても、
「ガスト」を利用するしかないのである。





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posted by 佐藤きよあき at 14:59| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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