2017年05月27日

日本全国、B級オン・ザ・ライスが熱い!根室『エスカロップ』から長崎『トルコライス』まで。


全国各地に、不思議な魅力を持った
“オン・ザ・ライス”メニューが存在する。

地元の人びとが愛してやまない、
ワンプレート料理である。

“オン・ザ・ライス”、すなわち、
ご飯の上におかずをのせてしまう。

丼物もそうだが、ここで紹介するメニューは、
すべてが1つの皿にのっている。


まずは、北海道根室市の『エスカロップ』。

ケチャップライスもしくはバターライスの上に、
ポークカツレツをのせて、
ドミグラスソースをかけたもの。

ケチャップの方を「赤エスカ」、
バターライスの方を「白エスカ」と呼ぶ。

名前の由来は諸説があるが、
一般的にはフランス語の
「エスカロープ(escalope・肉の薄切り)」
とされる。

同じく、北海道根室市の『オリエンタルライス』。

ドライカレー風のご飯に、
焼いた牛サガリ肉(横隔膜の一部)をのせ、
ステーキソースをかけたもの。

名前の由来は定かではなく、
同様の料理が各地に存在する。

石川県金沢市の『ハントンライス』。

ケチャップで味つけしたバターライスの上に、
半熟薄焼き玉子、白身魚のフライをのせ、
タルタルソースをかけたもの。

白身魚はエビフライの場合もあり、
ソースにもバリエーションがある。

名前の由来は、「ハンガリーの“ハン”と
フランス語でマグロを意味する
“トン”を合わせた造語である」
と言われているが、ちょっと納得し難い。

福井県越前市の『ボルガライス』。

オムライスの上に豚カツをのせ、
各店独自のソースをかけたもの。

名前の由来は、イタリアのボルガーナ村で
食べられていた料理に似ているという説をはじめ、
さまざまあり、定かではない。

兵庫県加古川市の『かつめし』。

ご飯の上にビフカツもしくは豚カツをのせ、
ドミグラスソースをかけたもので、
ゆでたキャベツが添えられる。
名前の由来は、説明不要。

佐賀県佐賀市の『シシリアンライス』。

ご飯の上に、甘辛いタレで炒めた薄切り牛肉をのせ、
レタス、トマト、キュウリなどの生野菜を盛りつけ、
上からマヨネーズをかけたもの。

名前の由来は、佐賀の隣の長崎に「トルコライス」
という料理があるのだが、
それに対抗するために名づけられたという説がある。

「トルコ」の隣には「シリア」があり、
長崎と佐賀が隣であることから、
長崎のトルコライスに対抗して、
隣のシリアから命名したのではないか、とされる。

長崎県長崎市の『トルコライス』。

ピラフの上に、ドミグラスソースのかかった豚カツと
パスタ(ナポリタン)をのせたもの。

名前の由来は、トルコ料理に似たものがあるという説や
ピラフ・豚カツ・ナポリタンの3種類を、
3色のトリコロールカラーに重ね合わせた
という説などがある。


私が調べたのはこれくらいだが、
どれもこれも旨そうである。
じっくり、ガッツリと味わってみたいものだ。

ご飯におかずをのせたものは、
なぜか人びとを魅了するようだ。

では、なぜこうした“オン・ザ・ライス”メニューが、
ご当地B級グルメとして、
地元の人びとに愛されているのか。

その理由は、まず丼物との違いを考えればわかる。

丼物は、狭い空間に押し込められ、
“小さな世界”をカタチづくっている。

食べる時も丼の領空内で収まるように、
注意しながら食べなければならない。

その点、皿にのった
“オン・ザ・ライス”の領空はかなり広い。

ポロッと落としても、気遣いがいらない。
のびのびと食べることができる。
気を遣わない分、食べることに集中できる。

“集中”という点では、
丼物もガツガツと集中できるのだが、
“小さな世界”に浸っているせいか、
一所懸命過ぎて、味を楽しむ余裕がない。
とにかくすばやく口に放り込む。

“オン・ザ・ライス”は、皿の風景を眺めながら、
次はどこから食べようかと、迷う楽しみがある。

美味しさを一気に流し込むか、
ひとつひとつの具材の味を噛み締めながら、
ゆったりと味わうか、の違いがある。

あくまで私の主観なのだが、これが
丼物と“オン・ザ・ライス”の違いだと考えている。

どちらが良いとか悪いとかではない。
まったく好みの問題である。


で、どちらがB級グルメとして、
“らしさ”を持っているか。

丼物は、高度成長期の流れで、ササッと掻き込み、
すばやく食べられることが前提で
生まれたのではないだろうか。

忙しい日常の中で、食べることに
時間を割いていられない人が食べるものなのである。

つまり、現代社会においては、
都会的な食べ物なのである。

“オン・ザ・ライス”は、皿にのっているので、
必然的に急いで食べることができない。

フォーク、ナイフ、スプーンなどを使うため、
掻き込むこともできない。

つまり、時間に余裕のある人でないと食べられない。

ゆったりと時間の流れる地方向きだといえる。
なので、地方に“オン・ザ・ライス”メニューが
多いのではないか。

日常の食事をゆっくりと楽しみたいと願い、
またそれが比較的許される地方に、
“オン・ザ・ライス”が生まれたように思う。

都会の飲食店にも同様のメニューはあるだろうが、
地域全体に広がり、
“B級グルメ”として認知されているものは少ない。

まだまだ全国各地に“オン・ザ・ライス”はあるだろう。

地元で愛されるご当地B級グルメを
もっともっと掘り起こしてみたい。

posted by 佐藤きよあき at 15:10| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月29日

ハチを“利用して殺す”ために輸入している、日本農業の罪とは!?


実をつける野菜や果物を効率よく生産するために、
ハウス栽培では花の受粉作業をハチに頼っている。

日本の在来バチが減少しているため、
海外から安いハチを輸入して、ハウス内に放っている。

野菜や果物を安く売るために、
外来種のハチを利用するのも
仕方のないことかもしれない。

だが、大きな問題がある。

外に逃げ出すハチがいることである。

ハウスは完全に密閉されているわけでもなく、
人の出入り時にも外に出るハチはいる。

この逃げ出したハチが、
日本の自然界に大きな影響をもたらすのである。

1匹だけなら交配しないので、
絶命すれば、あまり害はない。
……と、簡単な話ではない。

日本の在来種と交雑する可能性が高いのである。

これが増えてしまうと、
強い遺伝子を持つ交雑種と在来種の戦いが起き、
在来種は負けて、絶滅の危機となる。

そうならないために、先頃、国が方針を打ち出した。

「2020年までに、外来種の農業利用を半減へ」
というものである。

ここで言う外来バチとは、
欧州原産の「セイヨウオオマルバチ」で、
ハウス栽培のトマトの受粉に利用されている。

外来バチには、
他にも「マルハナバチ」という種類もいる。

半減させるというのは、
少しずつ在来種に代えるということらしいが、
ふと疑問がわく。

これまで散々利用してきた外来種は、
受粉シーズンが過ぎると、どうしていたのかということ。

JAが発行する機関誌に、ある記事を発見した。

以下、そのまま転載する。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

交配後のマルハナバチ処理について

交配に飼養したマルハナバチは、
外来生物法で特定外来生物に指定されており、
飼養や取り扱いには登録が必要であるとともに、
厳しい制限があります。
交配作業が終了した後は、
マルハナバチが完全に死亡するまで
ハウス内で巣箱ごとビニール袋に入れるなど、
確実に殺処分を行って下さい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

驚くことに、利用するために輸入して、
その後は殺してしまうのである。

農業従事者にとっては常識なのかもしれないが、
一般人には大きなショックと言うのか、
怒りさえ覚える。

あまりにも身勝手な行いで、生命を軽く見過ぎている。

その恩恵で作物が安く手に入るのだから、
文句の言える立場ではない。

だが、納得はできない。
許すこともできない。

いま国が方針を示したと言えど、
2020年までは同じことが繰り返される。

生きるために動物の命をいただくことと、
利用するだけで殺してしまうのとでは、
まったく意味が違う。

2020年と言わず、即刻やめるべきである。





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posted by 佐藤きよあき at 16:26| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月01日

料理の写真と実物がまったく違うのに、なぜ「ガスト」は集客できるのか?


ファミレス「ガスト」のテレビコマーシャルや
ポスター、メニュー表では、
実に美味しそうな料理が紹介されている。

だが、期待して注文すると、そこに運ばれてくる料理は、
写真とは似て非なるもの。

このことはネットでもよく話題になる。

“愕然とする”という表現が大袈裟ではないほどの
別物が提供されるのである。

私も一度、あまりにも粗末なものが出てきたので、
クレームを入れたことがある。

だが、その後改善されている気配はない。

なのに、ファミレス業界では、
ダントツNo.1の地位を保っている。

なぜ、そこまでの集客力があるのか。

圧倒的な美味しさを提供しているのかというと、
決してレベルは高くない。

サービスが優れているのかというと、
パートとバイトで賄っているので、
必要最低限でしかない。

集客できる秘密は、
「メニュー構成」と「店舗数」にあると、私は見ている。

ファミレスの事業規模の上位は、
「ガスト」「サイゼリア」「ジョイフル」「ココス」
「デニーズ」「バーミヤン」「びっくりドンキー」
「ビッグボーイ」「ロイヤルホスト」といったところ。

その中で、和食と洋食が混在した、
昔ながらのファミレスは、
「ガスト」と「ジョイフル」しかない。

他は、パスタ、ピザ、ハンバーグ、
中華などに片寄っている。

和洋の混在は、客層の幅を広げる。
つまり、小さな子どもからお年寄りまでが、
一緒に利用できるのである。

昔はこのタイプのファミレスばかりだったが、
戦略としてはターゲットを絞り込んだ方が、
集客力が高くなるので、
メニューも絞り込まれるようになった。

その結果、世の中には専門店が増えた。

「これが食べたい」と思えば、その専門店に行けば良い。

だが、食べることは“ルーティン”でもある。
好みに関わらず、毎日食べなければならない。

食べたいものが浮かばなければ、
“適当な店”を選ぶことになる。

それが、「ガスト」である。

和洋があり、日替わりランチも安い。
サラリーマンには助かる存在である。

また、女性ウケするサラダの種類も多く、
おしゃべりに最適なドリンクバーも充実している。
デザートも多い。

子ども向けには、
キッズメニューやおもちゃがもらえるセットもある。

平日午後3時以降は「ハッピーアワー」として、
アルコール類が249円(税抜き)となり、
つまみも199円(税抜き)と299円(税抜き)が
揃っている。

とにかく、メニュー構成がきめ細かい。

これほど幅広い客層に対応したファミレスは、
他にないのである。

そして、集客できる大きな要因のもうひとつが、
店舗数である。

全国で1,357店(平成29年2月28日現在)と、
圧倒的な数である。

店が多いということは、何を食べようかと迷った時に、
すぐそこに店があるということである。

身近にあって、手軽に利用できる。
その利便性が、「ガスト」の強みである。

言い方を変えれば、他に適当な店がないから、
仕方なく利用しているのである。

「ガスト」を批判しているのではなく、
それが「ガスト」の役割になっているのではないか
と考えている。

もし、似たようなメニュー構成の「ジョイフル」が、
店舗数を急激に増やすことができれば、
No.1の座は奪われるかもしれない。

だが現状では、料理写真と実物が違うと知っていても、
「ガスト」を利用するしかないのである。





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posted by 佐藤きよあき at 14:59| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする